「求人を出しても応募がない」「採用費をかけ続ける余裕もない」。それでも仕事は回さなければならない。中小企業の人手不足対策は、多くの経営者が頭を悩ませているテーマです。
この記事の結論
人手不足対策は、「採用」だけで考えないことが大切です。打ち手は大きく、採用・業務委託・外部チーム・AIの4つ。どれを選ぶかは、その業務が会社の中心か、専門性が要るか、ずっと続くかで決まります。まず業務を整理し、業務ごとに一番合う打ち手を選びましょう。
この記事では、4つの打ち手の特徴と、自社に合う選び方を解説します。
人手不足対策は「採用」だけではない
人が足りないと感じたとき、多くの会社は最初に「人を採ろう」と考えます。もちろん採用は大切な打ち手です。ただ、採用には次のような難しさがあります。
- 求人を出しても、すぐに人が見つかるとは限らない
- 採用できても、仕事を覚えてもらうまでに時間がかかる
- 一度雇用すると、仕事量が減っても簡単には調整できない
一方で、足りないのは「人」ではなく、「特定の業務をこなす力」であることも少なくありません。たとえば、ホームページの更新、経理の入力、SNSの投稿などです。こうした業務は、人を雇わなくても、外部の力やAIで補える場合があります。
人手不足対策の4つの打ち手
| 打ち手 | 向いている業務 | よい点 | 気をつけたい点 |
|---|---|---|---|
| 採用(正社員・パート) | 会社の中心となる業務、ずっと続く業務 | ノウハウが社内にたまる。指示を出して一緒に動ける | 採用と教育に時間がかかる。仕事量に合わせた調整が難しい |
| 業務委託 | 専門性が要る業務、量に波がある業務 | 必要な分だけ頼める。専門家の力を借りられる | 任せ方を決めないと成果が出にくい。社内にノウハウが残りにくい |
| 外部の専門家チーム | 複数の専門分野が関わる業務 | 窓口が一つで、複数の専門家に頼める | 何を任せるかを社内で決めておく必要がある |
| AI | 文章の下書き、情報の整理など定型的な業務 | すぐに始められ、少人数でも回せる | 事実の確認や最終判断は人が担う必要がある |
業務委託とは、雇用ではなく、仕事の成果や作業を外部の会社・個人に契約で頼む方法です。それぞれの打ち手は、個別の記事でくわしく解説しています。
業務の性質で選ぶ3つの質問
どの打ち手が合うかは、業務ごとに次の3つの質問で考えると整理しやすくなります。
質問1:その業務は、会社の中心か
お客さまとの関係づくりや、商品・サービスの品質を左右する業務は、会社の中心です。こうした業務は、社内に人を置き、ノウハウをためていくのが基本です。採用が向いています。
質問2:専門的な知識や技術が要るか
ホームページ制作、ITの仕組みづくり、広告運用など、専門性が要る業務を社内でゼロから育てるのは大変です。業務委託や外部の専門家チームが向いています。
質問3:ずっと続くか、一時的か
立ち上げの時期だけ忙しい業務や、量に波がある業務は、雇用すると仕事が少ない時期に困ります。必要な分だけ頼める業務委託が向いています。
定型的で、手順を決めやすい業務は、AIで効率化できないかも検討しましょう。
人手不足対策の進め方
ステップ1:業務を書き出す
まず、社内の業務を書き出します。誰が、何に、どのくらい時間を使っているかが見えると、本当に足りないものがわかります。
ステップ2:業務ごとに打ち手を決める
書き出した業務を、「社内で持つ」「委託する」「AIに任せる」「やめる」に分けます。思い切って「やめる」業務を決めることも、立派な人手不足対策です。
ステップ3:小さく始めて見直す
いきなり大きく変えず、1つの業務から試します。外部に頼む場合は、任せ方や確認の方法を決めておくことが成果を左右します。
採用するか迷ったときの考え方
「採用するか、外部に頼むか」で迷ったら、費用だけで比べないことが大切です。採用には、給与のほかに採用費・教育・社会保険・管理の手間などがかかります。業務委託やAIにも、任せ方を決める手間や確認の時間がかかります。比べ方は別の記事でくわしく解説しています。
採用で解決すべき課題だと判断したら、採用がうまくいかない理由を見直すところから始めましょう。
人手不足対策でよくある3つのつまずき
つまずき1:求人を出し続けて疲れてしまう
採用できないまま求人を出し続けると、費用も時間もかかり、社長も現場も疲れてしまいます。採用がうまくいかない期間が続いたら、一度立ち止まり、「その仕事は本当に人を雇って解決すべきか」を問い直しましょう。
つまずき2:一人に全部を任せようとする
「ITもマーケティングも事務もできる人」を探すと、採用の難しさは一気に上がります。仕事を分けて、得意な人や方法に振り分けるほうが、早く、確実に進みます。
つまずき3:外部に頼んで任せきりにする
外部の力を借りても、目的を伝えず任せきりにすると、思った成果は出ません。どの打ち手を選んでも、「何のためにやるか」と「最終的な判断」は社内に残しましょう。
人手不足対策は、一度決めたら終わりではありません。半年に1回など、業務の量や中身の変化に合わせて見直していきましょう。
よくいただく相談
経営×AIラボを運営する株式会社NEXTGOには、中小企業の経営者から、「やりたいこと、着手したいことはあるが、全体的にリソースが足りず、最適な人材がいない」という相談が多く寄せられています。
こうした相談の多くは、「人を一人採れば解決する」ものではありません。やりたいことを業務に分けてみると、社内で持つべき仕事、外部の専門家に頼める仕事、AIで効率化できる仕事が混ざっていることがほとんどです。だからこそ、採用だけで考えず、業務ごとに打ち手を選ぶことが大切です。
運営会社の支援実績はこちら(株式会社NEXTGO 支援実績・事例紹介)

まとめ
- 人手不足対策は、「採用」だけで考えないことが大切です。
- 打ち手は、採用・業務委託・外部チーム・AIの4つです。
- 業務が会社の中心か、専門性が要るか、ずっと続くかで選びましょう。
- まず業務を書き出し、業務ごとに一番合う打ち手を決めて、小さく始めましょう。
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石坂Team NEXT|株式会社NEXTGO 代表
専門家がチームで企業に入り、手を動かして伴走する「Team NEXT」を運営しています。IT業界で24年の経験。支援企業20社超、プロジェクト70件超。


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