「社内にITがわかる人がいない」「エンジニアを採るのは難しいし、採っても評価できない」。中小企業のIT人材の確保は、多くの経営者が悩むテーマです。
この記事の結論
エンジニアがいない会社のIT人材の確保は、最初からエンジニアを採用しようとしないのがおすすめです。まず「ITで何をしたいか」を整理し、内容に合わせて、業務委託・外部チーム・ITツールを組み合わせます。そのうえで、社内にはITの窓口役になる人を一人決めておくと、外部の力を活かしやすくなります。
この記事では、IT人材を確保する4つの方法の比べ方と、外部に頼むときに発注する側として最低限知っておきたいことを解説します。
エンジニアの採用が難しい理由
- IT人材を求める会社は多く、中小企業が条件で競うのは簡単ではない
- 社内にITがわかる人がいないと、応募者のスキルを見極めにくい
- 採用できても、一人だけだと相談相手がおらず、仕事を抱え込みやすい
- ITの仕事は、ホームページ、社内システム、セキュリティなど幅が広く、一人で全部はこなせない
「一人採れば、ITのことは全部任せられる」という期待は、採用する側・される側の両方にとって負担になりがちです。
IT人材を確保する4つの方法
| 方法 | 向いているケース | 気をつけたい点 |
|---|---|---|
| 採用(社内SE・エンジニア) | ITが事業の中心で、継続的に開発や改善が必要 | 採用と評価が難しい。一人に負担が集中しやすい |
| 業務委託(フリーランス・制作会社など) | ホームページ制作など、範囲がはっきりした仕事 | 頼む内容を決めないと成果が出にくい |
| 外部の専門家チーム | ITの仕事が複数の分野にまたがる | 何を任せるかを社内で決める必要がある |
| ITツール・AIの活用 | 業務の効率化など、既製品で解決できる課題 | 導入後に使い続ける仕組みが必要 |
多くの中小企業では、ITの仕事は「ずっと開発し続ける」よりも、「必要なときに必要な仕組みを入れ、使いこなす」ことが中心です。その場合、採用よりも外部の力とツールの組み合わせが向いています。
ITツールの導入には、補助金が使える場合もあります。
発注する側に最低限必要な知識
外部に頼む場合も、すべてを任せきりにはできません。発注する側として、次のことは押さえておきましょう。
1. 何をしたいかを言葉にする
「システムを作りたい」ではなく、「受注の入力を手作業から減らしたい」のように、困っていることと、どうなりたいかを言葉にします。作るものは、外部の専門家と一緒に考えればよいのです。
2. 費用は「作る費用」と「使い続ける費用」に分けて考える
ITの仕組みには、作るときの費用のほかに、毎月の利用料、保守、更新などの費用がかかります。見積もりを見るときは、2年目以降にかかる費用も確認しましょう。
3. 大事な情報は自社で持つ
ホームページのサーバーやドメイン(インターネット上の住所)、各種サービスの管理者アカウントは、会社名義で契約し、会社で管理するのが基本です。外部の人の名義のままだと、契約が終わったときに困ることがあります。
4. 社内に窓口役を一人決める
ITに詳しくなくても構いません。外部とのやりとりをまとめ、社内の要望を伝える窓口役を一人決めておくと、話が早く進みます。
外部に頼むときの確認ポイント
- 専門用語を使わずに説明してくれるか
- 作ったあとの運用や、社内で使えるようになるまでの支援があるか
- 費用の内訳(作る費用・使い続ける費用)を示してくれるか
- 手順や設定の情報を、文書で残してくれるか
- 契約が終わったとき、仕組みやデータを自社で引き継げるか
任せ方の具体的なコツは、別の記事で解説しています。
IT業界24年の経験から
経営×AIラボを運営するTeam NEXTは、IT業界で24年の経験をもとに、業務委託として企業に入り、手を動かして伴走する支援を行ってきました(支援企業20社超、プロジェクト70件超)。支援してきた業種は、建設、IT、医療、サービス業から、一次産業、個人起業家、EC・クラウドファンディングまでさまざまです。
エンジニアがいない会社でも、「何を実現したいか」を経営者が言葉にできれば、外部の力を活かしてITの仕組みを整えていくことはできます。大切なのは、技術の知識よりも、目的をはっきりさせることです。
IT人材の確保で失敗しやすいパターン
パターン1:「詳しい人」に丸投げする
社内で少しITに詳しい社員に、本来の仕事と並行してIT全般を任せてしまうケースです。本人の負担が大きくなり、仕事が属人化(その人しかわからない状態)しやすくなります。
パターン2:作ることが目的になる
「システムを入れること」自体が目的になり、導入後に使われなくなるケースです。何を楽にしたいのか、何を増やしたいのかを、最初に決めておきましょう。
パターン3:契約や管理を外部の人に任せきりにする
ドメインやサーバーの契約を外部の人の名義にしたままにすると、関係が終わったときに引き継げず、困ることがあります。
パターン4:見積もりを金額だけで比べる
安い見積もりでも、使い続ける費用や、作ったあとの支援が含まれていないことがあります。何が含まれているかを確認して比べましょう。
支援の例:必要な人数だけ、必要な時期にIT人材を集めたケース
経営×AIラボを運営する株式会社NEXTGOが手がけた例を紹介します(会社名は伏せています)。
- システム開発の実証(PoC):大手企業のシステム開発で、試作品(モック)の開発を担当。打ち合わせの段階から参加し、要件定義(何を作るかを決めること)をエンジニアとディレクターの2名体制で開始。2か月後の開発着手時にエンジニア3名を加え、総勢5名で担当
- ECサイト:ShopifyやBASE、カラーミーなどのプラットフォームの選定と構築に加え、公開までのPR、SNS・プレスリリースなどの導線設計まで対応。短期の案件は3名体制など、内容に合わせて体制を調整
エンジニアを社員として採用すると、仕事の量が変わっても人数をすぐには変えられません。外部の力を使えば、最初は少人数で目的を固め、作る段階で人を増やすといった進め方ができます。
ほかの支援の例はこちら(株式会社NEXTGO 支援実績・事例紹介)

まとめ
- エンジニアがいない会社は、最初からエンジニアを採用しようとしなくて大丈夫です。
- IT人材の確保は、採用・業務委託・外部チーム・ツールの4つから、目的に合わせて組み合わせましょう。
- 発注する側は、何をしたいかを言葉にし、使い続ける費用も確認し、大事な情報は自社で持ちましょう。
- 社内に、ITの窓口役を一人決めておくと進めやすくなります。
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経営×AIラボ(Team NEXT)では、IT人材が必要な業務の整理と、確保の方法を一緒に考えています。採用するか、外部に頼むか、ツールで解決するか、一緒に整理しませんか。

石坂Team NEXT|株式会社NEXTGO 代表
専門家がチームで企業に入り、手を動かして伴走する「Team NEXT」を運営しています。IT業界で24年の経験。支援企業20社超、プロジェクト70件超。


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