デジタル化・AI導入補助金と他の補助金の使い分け|持続化補助金との違いと選び方

補助金活用

ITツールを入れたい、ホームページを作りたい、広告を出したい。補助金を使いたいけれど、どの制度を選べばよいか分からない。そんな方に向けて、この記事では、デジタル化・AI導入補助金(旧IT導入補助金)と、小規模事業者持続化補助金(以下、持続化補助金)の違いと選び方を解説します。デジタル化・AI導入補助金と、持続化補助金との違いを、目的と会社の規模から整理します。

この記事の結論

  • 業務を効率化するITツール(ソフトウェア・クラウド)を導入したいなら、デジタル化・AI導入補助金
  • ホームページや広告など、販路開拓に取り組みたいなら、持続化補助金(小規模事業者のみ)

選ぶときは、「何をしたいか(目的)」と「自社の規模(対象者)」の2つから考えます。

デジタル化・AI導入補助金と持続化補助金との違い

2つの補助金の主な違いは、次のとおりです。

項目デジタル化・AI導入補助金(通常枠)持続化補助金(一般型 通常枠)
目的ITツールの導入による生産性の向上販路開拓と、あわせて行う業務効率化
対象者中小企業・小規模事業者等小規模事業者のみ(業種により従業員5人以下または20人以下)
主な対象経費事務局に登録されたITツール(ソフトウェア、クラウド利用料、導入サポートなど)機械装置、広報費、ウェブサイト関連費、展示会出展費など8区分
申請の進め方IT導入支援事業者と共同で申請する商工会・商工会議所の支援を受け、事業支援計画書の発行を受けて申請する
補助率原則1/2以内原則2/3
補助額5万円〜450万円上限50万円(特例で上乗せあり)

※補助率・補助額は、デジタル化・AI導入補助金2026(通常枠)の第7回公募以降の公募要領(2026年10月9日更新)、持続化補助金 第20回公募の公募要領 第8版にもとづきます。公募の回によって変わる場合があります。

目的で選ぶ

ITツールを入れて、業務を効率化したい

会計、受発注、顧客管理、勤怠・給与など、日々の業務をITツールで効率化したい場合は、デジタル化・AI導入補助金が中心になります。

ただし、対象は事務局に登録されたITツールだけです。IT導入支援事業者が提供するツールの中から選ぶ仕組みのため、どんなツールにも使える補助金ではありません。

ホームページや広告で、お客さまを増やしたい

ホームページの作成、チラシ、インターネット広告など、販路開拓に取り組みたい場合は、持続化補助金が候補になります。持続化補助金では、ホームページは「ウェブサイト関連費」、広告は「広報費」として、経費の区分がはっきり決められています。

一方、デジタル化・AI導入補助金の通常枠の公募要領には、ホームページ制作や広告の費用は、対象経費として書かれていません。

規模で選ぶ

小規模事業者の場合

業種により従業員5人以下または20人以下の小規模事業者は、どちらの補助金も対象になりえます。目的に合わせて選びましょう。

業種小規模事業者の基準(常時使用する従業員数)
商業・サービス業(宿泊業・娯楽業を除く)5人以下
サービス業のうち宿泊業・娯楽業20人以下
製造業その他20人以下

小規模事業者より大きい会社の場合

小規模事業者の基準を超える会社は、持続化補助金の対象になりません。従業員50人以下の会社であれば、デジタル化・AI導入補助金の従業員数の基準は、業種を問わず満たします。

両方使えるのか

同じ事業で重ねて受け取ることはできない

どちらの公募要領でも、同じ事業について、国の他の補助金と重ねて受け取ることは認められていません。

  • デジタル化・AI導入補助金:国などの他の補助金と重複する事業は、補助の対象に含めないこと
  • 持続化補助金:同じ取組について、国の他の補助金を重複して受け取ることはできない

別の取り組みなら?

別々の取り組みで、2つの補助金をそれぞれ使えるかどうかは、公募要領では判断できません。持続化補助金の公募要領では、ほかの補助金を受給している、または受給する予定の場合は、双方の事務局に事前に確認するよう求めています。必ず、それぞれの事務局に確認してください。

デジタル化・AI導入補助金のほかの枠

デジタル化・AI導入補助金には、通常枠のほかにも枠があります。目的によっては、こちらが合う場合もあります。

  • インボイス枠(インボイス対応類型):インボイス制度に対応した会計・受発注・決済ソフトの導入。パソコンやタブレット、レジなどのハードウェアも対象
  • セキュリティ対策推進枠:サイバーセキュリティ対策のサービスの導入
  • 複数者連携デジタル化・AI導入枠:商店街など、複数の事業者が連携して行うITツールの導入

選ぶときのチェックポイント

  1. 目的は何か:業務の効率化か、販路開拓か
  2. 自社は小規模事業者に当たるか:業種ごとの従業員数を確認する
  3. 使いたいものは対象経費に当たるか:登録ITツールか、持続化補助金の8区分のどれかか
  4. 申請の進め方に対応できるか:IT導入支援事業者との共同申請か、商工会・商工会議所の支援を受けるか
  5. 採択後の義務を果たせるか:効果報告、賃上げ目標など

まとめ

  • ITツールで業務を効率化したいなら、デジタル化・AI導入補助金が中心です。
  • ホームページや広告で販路開拓をしたいなら、持続化補助金が候補です(小規模事業者のみ)。
  • 小規模事業者より大きい会社は、持続化補助金の対象になりません。
  • 同じ事業で、2つの補助金を重ねて受け取ることはできません。
  • 別の取り組みで両方使えるかは、それぞれの事務局に確認しましょう。

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石坂

石坂Team NEXT|株式会社NEXTGO 代表

専門家がチームで企業に入り、手を動かして伴走する「Team NEXT」を運営しています。IT業界で24年の経験。支援企業20社超、プロジェクト70件超。

参照した資料

※本記事は、上記の公募要領の内容をもとに作成しています。制度の内容は公募の回ごとに変更される場合があります。最新の情報は、必ず公式サイトでご確認ください。

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